富山シンポ(6月24日)の報告
 告知板(6月20日)の富山シンポについて、前田 祥子さんに報告を書いていただきました。

 「ハンセン病問題ふるさとネットワーク富山」が主催して、「ハンセン病訴訟勝訴四周年記念シンポジウム・今こそ考えようハンセン病」が6月24日に富山市で開かれ、多くの若者を含む約220名が参加しました。

 始めに、「いま 富山では…若者たちが」と題して浄土真宗本願寺派高岡教区寺族青年会と富山県民主医療機関連合会(富山民医連)が取り組みを紹介しました。寺族青年会では、様々な社会問題に関する勉強会などを行っており、昨年はハンセン病問題の勉強会や療養所への研修旅行を行ったことを報告しました。また、富山民医連では新人職員研修でハンセン病問題に取り組み、医療・福祉機関と従事者の人権を保障する責任について学んだことを報告しました。
 次に、「熊本判決から4年 あらためて判決の意義とこれからを問う」をテーマにパネルディスカッションを行いました。パネラーはハンセン病国家賠償西日本訴訟弁護団代表の徳田靖之さん、同訴訟原告の上野正子さん、ネットワーク代表の藤野豊富山国際大助教授が務めました。
 
 上野さんは沖縄県石垣島の出身で、13歳の時に鹿児島の国立ハンセン病療養所敬愛園に入所され、60年以上の隔離生活を送られました。19歳で結婚されましたが、夫は強制的に断種手術を受けさせられ、「いつか社会復帰して、貧乏でも子供のいる普通の家庭を築くことにあこがれていたが、かなわなかった」とおっしゃった言葉が印象的でした。
 徳田弁護士は、差別と偏見はいまだに残っていること、回復者の平均年齢が78歳になっていること、国は療養所の統廃合を進めていることや、大戦中に日本が植民地化した韓国、台湾でも隔離政策が行われ、その問題が未解決であることを指摘され、ハンセン病回復者の方がふるさとに帰るときは暖かく迎えて欲しいと訴えました。
 藤野代表は「ハンセン病問題に関する検証会議」では、断種、中絶、生まれた子どもを殺すなどの根拠が未解明のままだったことをあげ、今後の真相解明の必要性について述べました。
 
 質疑応答では、若者から「私たちは、学校で受験や試験で他人より良い成績を取るために必死で勉強し、自分より成績の悪い生徒を見て安心するという環境にいる。差別は良くないと思うが、差別をなくすのは難しいのではないかと思う。」という意見が出ました。これに対し、徳田弁護士は「差別を見て見ぬ振りをしたり、分かったように振舞うよりも、この様な意見が出ることが必要だ」と述べられました。
 そして、最後にこのシンポジウムを契機に県民のハンセン病問題への理解を深め、来年の富山での市民学会への協力を求めました。

             前田 祥子 /学生 (富山国際大学)

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